地中生命の驚異
「地中生命の驚異」という本を読みました。
この本を読んでわかったことは、「土の中の生態系についてはよくわかってないことが多い」ということです。
摂氏100度を超える高温の環境で生きる細菌や、太陽の光が届かない地中奥深くで無機物質からエネルギーを取り出している細菌もいるそうですが、こういうことがわかってきたのもここ10年〜20年くらいの話らしいので、地中の生命に関してはまだまだわからないことが多いみたいです。
窒素の固定(窒素を植物が使える硝酸態にすること)をしてくれる細菌たちがいるように、土壌中のミネラルなどを私たちが使いやすい形にしてくれる微生物がいるのではないか?と思っていたのですが、やっぱりいるに違いないという気がしてきました。
土の中には様々な種類の生物がいて、それぞれが生態系の中で何らかの役割を演じているのだと思います。そしてその生物の活動に支えられて私達人間も生きてきたのです。
ですので、農薬などでその生態系を壊してしまえば、たとえ農薬の直接の被害はなくても、当然影響が出ると考えるのが自然だと思います。
人間が生態系を完全に把握して、完全にコントロールできるというのならいいかもしれませんが、私たちは地中にどんな生物がいるのかについてもあまり把握できていないのです。
たぶん、生態系が急激に変化して人間がその変化に適応できなければ、人間は廃れていくでしょう。そして、その環境に適応した生物が出てくるに違いないのです。
適応する能力に関して言えば、分単位で世代交代する細菌のほうが人間よりも高いに決まっています。
わざわざ、自ら生態系を変化させるようなことをしなくてもいいんじゃないか?と思うのですが・・・


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- 2011.09.19 Monday
- 栄養総論
- 20:39
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- by dr-kwan